なべさんのメモ帳

悩めるひよっこスクラムマスターの備忘録です。日々の悩みや工夫、学び、考えたことを書き留めていきます。

コロナ以降の大規模イベントは、Zoom + Discordに移り変わって行くんだろうなぁというぼやき

2020年6月26(金) ~ 27(土)、スクラムフェス大阪2020*1に参加してきた。

コロナの影響で、例に漏れずオフライン開催を取りやめ、途中からオンライン開催に変更されたイベントなのだが、はっきり言ってオフライン or オンラインなんて気にせず最高に盛り上がった。

オフラインでやっていたことの殆どが、オンラインでは何かのツールを使うことで同等、もしくは更に素晴らしい体験をすることができて、自分でも正直驚いた。

そこで、これまでのオフラインのイベントであったもの・行われていたことが、オンラインで実際どうだったかのをちょっと考えてみることにした。

これまでのイベントにあったもの・行われていたこと

ざっとこんなところだろうか?

  • ①セッションそのもの
  • ②セッション内容に関する、廊下やSNSでの議論
  • ③お祭り感
  • ④ネットワーキング

オンラインではどうだったか?

① セッションそのもの

個人的評価:◎

セッションに関しては、個人的にはオフラインより優れている点が多かった。

内容のクオリティーはどちらも非常に素晴らしいものだが、視力が悪い勢としてはスライドや登壇者を誰よりも近い位置で見れることが非常にありがたかった。

後ろの列だと小さい文字が見えなかったり、満席での立ち見だとメモが取りにくかったりするのが今回は一切なかった。 (誰かの頭でスクリーンが隠れることが無いのもGood)

当然、オンラインならではのトラブルもあったにはあったが、オフラインでもオフラインなりのトラブルはあるし、回を重ねればノウハウが蓄積されて減少するだろうとも思う。

ただもしかすると、デュアルディスプレイじゃない方は動画&Discordでちょっと画面が狭くなったりするかも?

② セッション内容に関する、廊下やSNSでの議論

個人的評価:◎

これまで主にTwitterで行われていたコミュニケーションが、Discordの登場によって良い方向に激変した印象を受けた。

1投稿の中で「ある程度意味のあるまとまり」にする必要があるTwitterと比較して、Discordはチャンネルにいる人全員が同じセッションを見ている前提なので、「ただの感想」で投稿できてしまうことが、投稿のハードルを劇的に下げた。

次に、単純にSNSとチャットツールの違いで、Discordの方が1投稿するための操作が簡単過ぎた。

その結果、セッション中のDiscordのタイムラインはなんというか、全盛期のニコニコ動画の字幕を見ているような熱狂的な盛り上がりを感じた。

また、チャンネル内で発言すれば詳しい人が補足してくれたり、発表後に登壇者が拾ってくれる率も高く、コミュニティー全体として学びの質も高められていた。

オンラインになったことで一番良い方向に変わったのはこの点なんじゃないかと思う。いやホント素晴らしい。

③ お祭り感

個人的評価:◯

余興(ミルクボーイがスクラムを説明したら)や全員集まってのエレベーターピッチ、基調講演の「うっ」、おさらいトーク、そしてイベント終了後の二次会など、楽しい要素は非常に多かった。(本当に最高でした)

…が!!!やはり!!!!「お疲れさまでしたー!!!!!」と叫びながらハイタッチしたい!!!!!!!!

素晴らしいセッションの後には全員で盛大な拍手をおくりたい!!!!!!!

無駄にギュウギュウに詰めて記念撮影をしたい!!!!!!!!

…と思う気持ちがまだちょっと僕のなかにあるので、「お祭り感」に関してはもっと高められると最&高かもしれない。(現状でもかなりお祭り感はあるが、もっと追求したいw)

④ ネットワーキング

個人的評価:◯〜△

Discordにボイスチャンネルがあることで沢山の方と話して繋がれる機会があって非常に良い場だなぁとは思うのですが、一人一人との会話の密度はオフラインの方が濃かった様な気がした。

今回の場合、1つのボイスチャンネルに10~20名くらいが参加されていたことが要因だとは思う。 (積極的にボイスチャンネルを作っても良かったかも)

また、ボイスチャンネルをずら〜っと眺めていたが、大半の方はボイスチャンネルに参加できていないように見えた。

楽しそうに話している輪の中に入るのはただでさえ勇気がいるが、何を話しているのか、どんな雰囲気なのかがわからないDiscordでは、それが更にハードルを上げてしまっているのかもしれない。(僕はちょっとそう感じた)

自分で言うのもアレだが、これでも僕は比較的臆することなく突撃できるタイプなので、そうで無い方にとってボイスチャンネルの門戸を叩くのは大変なことかもしれない。

オフラインの場合、たまたま隣に座った方、たまたまコーヒーを同時に取りに来た方と話し込んで仲良くなったり、パーティ中に一人になったら同じく一人の人を探して話しかける等ができて、意外とそういった関係が面白かったりするので、そのような体験をオンラインでも経験してみたい。

デメリットというデメリットは、どうにかこうにか絞り出そうとしてこの程度なので、逆にいうとこれさえカイゼンされればもうオンラインイベントは問答無用で最高だと思う。

そして僕は手始めに、次回オンラインイベントがあったら最初に「出張版!アジャイルのやさしいチャンネル*2」的なボイスチャンネルでも作ってみようかと思う。実験ですね。

おわりに

以上の理由で、今後の大規模イベントはコロナを抜きにしてもメリットが上回るので、基本的にはZoom + Discordに移り変わっていくと思う。

ただまぁDiscordを用意して、参加者に使い方を説明して…と手間があるのも事実なので、小規模イベントの場合はZoom + Twitterでの運用も引き続きメジャーかも。

あと、これは最初に書いた方が良いのかもしれないが、Discordのメリットを活用するためにはある程度の心理的安全性と自己組織化が必須なので、コミュニティーの成熟度によっても変わる気もする。

なんにせよ、イベントの有り様がガラッと変わる激動の真っ只中にいることができて超楽しいw

フェスフェス!

*1: www.scrumosaka.org

*2: Discordで「アジャイルのやさしいサーバー」というサーバーがあるので、興味がある方はぜひご参加くださいw